僕は仕事でよく沖縄へ行くのですが、宿泊は毎度、那覇市内のホテルです。昼間は仕事をしているので気持ちもそちらに集中していますが、夜になってホテルに戻ると暇を実感します。家ならば何かしら暇つぶしの方法もありますが、そこは沖縄のホテルなので、ただただ暇を持て余します。
すぐそばには国際通りもあるので、酒でも飲もうかと考えてみたのですが、どうせカップルやファミリーの姿を見ることになるので、なかなか前向きになれません。そんな中、スマホをいじっていたら、とあるSNS上で昔の知り合いが同じく那覇にいることを知りました。以前の職場で仕事をしたことのある女性で、よく酒も飲む仲だったので、こんな偶然はないと嬉しくなり、即座にコンタクトしました。
彼女は同じく仕事で来ていたようです。彼女も仕事が終わり、ちょうど暇を持て余していたようで、すぐさま僕の宿泊していたホテルのロビーまで来てくれました。清楚な見た目は以前と変わっていませんでした。南国で出会うと以前よりも美しく見えました。清楚な上に身長も高くてプロポーションも抜群だったので、仕事関係者の中には彼女を狙っている人が多かったのですが、正直に言えば自分もそのひとりでした。仲のいい男友達を演じていましたが、チャンスがあればと思っていたものです。
そんな彼女と沖縄の夜を過ごしているのが少し不思議でしたが、国際通りに出て酒を酌み交わしました。落ち着いたお店で30代～40代の客がメインの静かなバーでした。他愛もない会話を繰り返す中で、彼女が既に既婚者になっていることを知りました。独身女性だとばかり思っていて、だからこそ誘ったのですが、数年前に結婚したようです。「おめでとう」と告げるとリアクションが薄かったので何かあるのかと聞くと、どうも旦那さんとは最近うまく行っていないようです。少し困ったような顔を見せて、独身女性ではなく人妻にありがちな艶っぽい顔を見せていたのです。
その横顔を見て自分の中に沸々と湧いてくるものがありました。ここで前のめりになれば不倫になると自分に言い聞かせたのですが、もはや自制心がなくなっていました。リスクのことも考えずに静かに彼女の細い手を握ってしまったのです。彼女は僕を受け入れてくれる気持ちがあったようで、W不倫になってしまうと呟いたのです。僕の中では、たしかに不倫することへの躊躇が半分ほどあったのですが、もう止まらなくなっていたのです。彼女の指に自分の手を絡ませ、完全に手を繋ぎました。そして、店を出ると僕の泊まっているホテルまで連れていきました。地元に戻ると家が近く、会いやすい環境にあることから折を見ては密会を重ねています。
